信州・温暖化ウオッチャーズってなに?

桜の開花が早くなるなど、地球温暖化はすでに各地にさまざまな影響をもたらしはじめています。

長野県環境保全研究所では、地球温暖化の県内への影響を把握するために、県民のみなさんから身近な自然の季節情報を提供していただくための仕組み作りに取り組んでいます。
みんなで協力して長野県の温暖化を“ウオッチ”しましょう。

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この調査からどんなことがわかるのか?

例えば、こんなことがわかるかもしれません。

  • 暖かい地方にいる生きものたちがだんだんと長野県内に分布を広げてくる
  • 花の開花や、鳥や虫たちの鳴く時期がだんだんと早くなってくる
  • 秋の虫を冬になってもよく見かけるようになる

下の表は、長野県環境保全研究所が県内の野鳥関係の市民団体と共同で調査した夏鳥の初認・初鳴き日の平均を示したものです。16種のうちカッコウ、ホトトギス、キビタキの3種以外は2011年より2012年の方が早くなっています。この2年間だけで温暖化の影響を知ることはできませんが、こういう調査を何年も続け、気候の変化と比較することで長野県内への温暖化の影響も明らかになってくると考えています。

夏鳥の初認・初鳴き日平均,2011年と2012年の比較(堀田ほか 2012, 堀田ほか 未発表)

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下のグラフは、タンポポと桜の開花日、モミジの紅葉日を長野県内各地で調査して、気温との関係をみたものです。気温が高い年に開花が早くなり、気温が低い年に紅葉が早くなるような傾向が見受けられます。このように、植物などのフェノロジー(生物季節)はその年の気象によって変化しますが、こうした調査を長く続けることで、地球温暖化の影響(たとえば、開花日が長期的に早くなる)がわかってきます。タンポポ開花日と2月の気温

サクラ開花日と4月の気温

モミジ紅葉日と10月の気温タンポポとサクラの開花日、モミジの紅葉日と月平均気温の経年変化(浜田ほか 2011)

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このサイトについて

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